
平面図ではあまりないかも知れませんが、立面では手前に見えるものと家が重なる場合がありますね。例えば家が道路に面していて、塀や樹木が重なる場合が多いかなと思います。
家を見せたいのですから、むしろ前景は邪魔だと考える方もいらっしゃるかと思います。ですが、門や塀、シンボルツリーと一体でデザインしてる場合は前景も重視したいところでしょう。
これら家以外のアイテムまでしっかり書き込むと、アットホームで現実的な家の雰囲気を演出できるというメリットがありますから積極的に描きたいところですが、立面図はパースとは違い、遠近感が出ないですよね?上手く色分けしないと何が何だか分からなくなってしまいます。
ちょっとサンプルを見てみましょう。

上の絵は道路に面して高い塀で仕切られているのを強調したい場合です。当然、塀の裏は見えないので実際に見える形を表現しました。

同じ家の違うデザインを描いたときのものですが、今度は塀よりも家を描きたかったので塀は透明です。透明と言うより線だけ描いて塗ってません。この絵からは塀も家も同時に理解出来ると思います。
立面図ではどうでしょう?

これは人が自然に見てとれる風景ですね。

色で塗り分けてる場合
家もエクステリアも同時に理解して欲しい場合の描き方です。パースの時とは違い、塀を透明にするのではなく後景を透明にしてる・・・・。(日本語が難しい^^;)家の線は描いておいて形を理解して頂き、同時に門や塀のエクステリアと家の調和までも表現したいときにこういう描き方をします。

これも家と前景は線で表現しておいて、色の塗り分けで前後を表現しています。ただ、上のタイル貼りの家と違うのは、家の形を強調して、樹木や車は透明にしたかったので樹木の間から見える部分だけ外壁に色を付けています。この挿絵では解りにくいかと思いますが、最前景の樹木はペンではなく鉛筆で書いています。より透き通った表現になっていると思います。
見せたい部分だけを見せる場合

ちょっと違う見方をしてみましょう。例えば都心部でよくあるのが家と家の間からしか自宅が見えない場合なんて事もよくあります。

これくらいしか見えない場合も結構あります。だからここしか描いてないです(笑)

これは時間が無かったので(笑)「ココだけは見てね!」と言った具合に一部だけ強調したいときは思い切って他は描かないというても有りかなと思います。

増築やリフォームでは追加する部分だけ描いて他は透明で済ませる。手抜きではありません。強調です!(笑)

いかがでしたか?ちょっと難しいかも知れません。まあ、説明も難しいけど^^;
重なったモノを表現したい場合、強調したい部分を塗り、強調しなくて良い部分や裏に隠れた形は線だけで表わすと良いと思います。
おまけ

建物の前にあって白く抜きたい場合がありますよね?上の挿絵だとサッシの格子を白く抜きたい時

または、門や塀を白く抜きたい場合があると思います。このテクニックは簡単です。全ての色を塗りおえたら文字の修正用のペンで描き込めばOK。

文字を間違えたときに上から白いペンキで塗りつぶしてしまおう!という便利アイテムです。
なるべく細字用が良いですし、慣れない間はカラーコピーした絵に描き込むようにしましょう~
また、上の絵のように樹木に修正ペンでドットを書き加えるだけで、要項にきらきらと光った葉の表現が出来ますよ。
コレでアナタもアメリカンな家のプレゼンマスターですね!
